会社名 | 有限会社 岩下書店 |
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設立年月日 | 1991年5月30日 (創業 昭和3年) |
資本金 | 3,000,000円 |
取引銀行 | 三菱東京UFJ銀行 金沢文庫支店 横浜信用金庫 金沢支店 |
代表者 | 岩下雅紀 |
事業内容 | 出版物の企画、編集、製作、発行、販売 企業、団体出版物企画、製作 書籍、教科書等の販売 美術品の販売 |
所属団体 | 横浜商工会議所 |
沿革 | 1928年 静岡県静岡市七間町にて創業 1972年 横浜市金沢区に横浜店開業 2007年 出版事業開始 2011年 復刻版浮世絵版画専門店 岩下書店 webショップオープン 2014年 神奈川県鎌倉市に移転 2015年 横浜市中区に移転 横浜支店開設 |
所在地 | 神奈川県横浜市都筑区中川中央1-30-1 東京都町田市中町1−2−5 SHLLMIYAKO 3F C−7 |
昭和3年3月に静岡にて創業。
昭和47年9月よりユニー金沢文庫店(現アピタ金沢文庫店)内にて営業を開始致しました。
創業以来一貫して書籍販売を行っており、平成20年3月からは学校教科書の取り扱いも開始しました。
店舗においては、「地元才能発掘書店」をキャッチフレーズに、地元横浜金沢区や近隣地域の書籍を積極的に取り扱い、シンボルも地元の名産品蝦蛄(しゃこ)をモチーフとした印象的な家紋を作成し、地域への認知を高めてまいりました。
創業時の様子 (昭和3年3月) |
平成19年7月には自社にて出版事業部を立ち上げ、『金沢文庫 パノラマ 鳥瞰地図』、『金沢区いざという時便利帳』などを出版。各2,000部以上を販売するベストセラーに育て上げ、そのユニークな活動は、読売新聞や毎日新聞などの大手新聞をはじめ、数多くの雑誌、業界紙などのマスコミに取り上げられてまいりました。
その後、自費出版事業も開始。顧客から製作を受注した書籍『横浜金沢の潮風』はわずか1ヵ月ほどで500部を完売。その後に出版した『帰来草』なども地元タウン誌等に取り上げられました。
地元書籍を取り扱う中、弊社にて最大のベストセラー『ぶらり金沢散歩道』の著者楠山永雄氏の膨大なコレクションを拝見する機会を得、その際、浮世絵に初めて出会うこととなりました。
もともと地元金沢区は歌川広重の名作で、地名の由来にもなった『金沢八景』シリーズなど浮世絵には非常にゆかりのある地域。発行から数百年の時を経ても色あせないその作品に魅了され、浮世絵を取り扱うことを決意。復刻版浮世絵版画を取り扱う版元と契約を行い、まずは店頭にて販売を開始。好評であったため「浮世絵版画専門店 岩下書店」としてwebショップを開設。全国より受注をいただけるようになりました。
「これはすごい…」
初めて本物の浮世絵を見た私の感想でした。
弊社とゆかりの深い横浜市金沢区は江戸時代後期から観光地として大変栄えていました。絵師歌川広重も風光明媚な金沢に魅了され、さまざまな風景を描き、なかでも『武陽金沢八勝夜景』は、金沢の風景画の最高峰といわれる作品です。
弊社の創業は静岡ですが、二代目の長次郎は東京日本橋の魚問屋出身。日本橋は数多くの浮世絵を世に送り出した版元が名を連ねた町です。そうした共通点から、私は浮世絵に少なからずご縁を感じていましたが、実際に間近で見るまでは関心はそう強くなかったのです。それというのも書籍や雑誌の誌面や展覧会のガラス越しでしか見ることがなかったため、あまりピンとくるものがなかったのが正直なところでした。
しかし地元歴史研究家の方から、所蔵している浮世絵を直接触れて見る機会をいただき、私の浮世絵に対する気持ちがはっきりと変わったのです。色彩こそ百年という時の流れによってくすみはありますが、なんとも豊かな色使いに圧巻されました。加えて、これが版画なのかと誰かに問いかけたくなるほどの緻密な線。
衝撃でした。これほど素晴らしい技術が百年以上も前に確立していたのかと。
浮世絵は日本の商業出版の元祖、現在の出版文化の原点が浮世絵であったこと。
浮世絵に直接触れて衝撃を受けた私は、自身のルーツと商売のルーツが重なり、がぜん興味が湧いたのです。
江戸時代の浮世絵は弊社でも取り扱っている『東海道五十三次』や『富嶽三十六景』などの代表作だけではなく、現代の雑誌のようにそれこそ無数に発行されていました。木版というアナログの技術を余すことなく使い、企画、アイデア、発想力を極限まで駆使した浮世絵は魅力的なものが多く、だからこそ現代の私たちをも魅了し続けるのでしょう。
「浮世絵を自身でも扱うことができないものか?」と様々調べました。
書籍や展覧会などを通じて様々なメディアに紹介される浮世絵。しかし、ほとんどが江戸時代当時に作られた物ばかり。美術品としての価値の高さが故、大変高額なため私たちではとても取り扱うことはできないと途方に暮れていました。
そんななか、復刻版の浮世絵があることを知ったのです。江戸時代に作られた数々の有名作品を当時と同じ手法で復刻する浮世絵。江戸時代の人々が手にしていた物と同じ品質のものが手に入ることを知ったのです。その色彩は実に鮮やかで、しかもお求めやすい価格で。
その技術が現代に受け継がれていること、そして作り続けられていることはあまり知られていません。私自身も知りませんでした。早速、版元さんに連絡し、作品を取り扱うことができるようになりました。
先述しましたが、浮世絵は日本の商業出版の元祖、現在の出版文化の原点が浮世絵であったこと。つまり浮世絵は今でいうと雑誌やブロマイド。取り扱っていたのは地本問屋といった当時の書店。私たちも現代の書店として今なお息づいているその伝統文化を現代に広めていきたい、そんな思いで日々浮世絵を取り扱っています。
明治時代ひょんなきっかけから海外に知れ渡った浮世絵。その後、数多くの芸術家に多大な影響を与え続けたのは皆様もご存知だと思います。明治の時代から現代まで世界を魅了し続けている日本の文化がはたしていくつあるでしょうか? そんな貴重な出版文化の原点浮世絵をこれからも世に広く伝えていきたいと思っております。
全国書店新聞 |
読売新聞2013年3月27日 |
毎日新聞 |
読売新聞2008年1月8日 |
文化通信 |
静岡新聞平成23年11月28日号 |
散歩の達人 |
江戸時代当時の人々が手に取った物と同じ、摺りたての「復刻版浮世絵」ならではの色の鮮やかさと風合い。どのように作られているか、江戸時代からの職人技を引き継ぐ、現代の名工の仕事をこちらのページでご紹介しています。