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東海道五十三次、街道沿いでの大変なお仕事ベスト5

アート大好き青野カエルさん、今回も冴えてます、
浮世絵もこういう見方をすると面白いですね!

ではではどうぞ!

カエルが選ぶ、
“街道沿いでの大変なお仕事ベスト5“を見ていきましょう。

まず第5位「留女」

(歌川広重 東海道五十三次 御油 旅人留女)
御油でのバトルを見てください。
お面のように真っ白におしろいを塗りたくった客引きの留女たち。
「もし、お泊りかえ?」
と旅人の手を強引に引っ張る。
「おい、手がもげちまうよ!」
「もげたってかまわないから、泊まっておいきよ!」
「痛い痛い、離せっ!!」
多くの宿が立ち並ぶ宿場町では、
毎夜壮絶な客の奪い合いが繰り広げられます。

第4位「馬子」

(歌川広重 東海道五十三次 大磯)


(歌川広重 東海道五十三次 箱根)

馬子唄というのが各地に残っています。
箱根八里は馬でも越すが~、越すに越されぬ大井川~
などが有名ですね。
箱根や鈴鹿峠の土山、日坂などの峠越えに職場がある馬子は大変です。
女転ばしの坂やら猿滑りの坂など、
聞いただけで険しそうな山道を毎日何キロも上り下りするのですから。
唄でも歌わないとやってられませんね。

第3位「飛脚」

(歌川広重 東海道五十三次 平塚)
東海道五十三次を3日で走り抜けたと言われる飛脚です。
急ぎの飛脚などは、夜の山道を走らなくてはならないこともあったでしょう。
当然ながら街灯はなく真っ暗闇、いつ追いはぎが襲ってくるかもわかりません。
雨が降ろうが槍が降ろうが、次の駅に大事な荷を渡すためにひた走る。
のんびりとした旅の風情とは無縁の過酷なお仕事です。
箱根には“山の神”と呼ばれた伝説の飛脚がいたかもしれません。

第2位「駕籠かき」

(歌川広重 東海道五十三次 興津)
絶対に肩、痛いですよね。
お客が女の人や、やせ型の人だとラッキーと思ったでしょう。
でも、お相撲さんだって駕籠に乗ります。
太めの人の方が乗りたがったかもしれないし、断れませんものね。

そして、カエルが選んだ第1位は!
「川越し人足」


(歌川広重 東海道五十三次 島田)


(歌川広重 東海道五十三次 金谷)
重そうですね、寒そうですね、危ないですねぇ、命がけです。
東海道には、橋がなく徒歩でしか渡れない川がありました。
中でも箱根と並ぶ難所と言われたのが大井川です。
幕末には島田、金谷、それぞれに650人も川越し人足がいたそうです。
もちろん誰でもすぐにできることではなく、
12歳ころ雑用からはじめ、15歳ころから水に入っての実地訓練、
数年かけて一人前になったそうです。
人命を預かる大変なお仕事です。

いかがでしたか?
街道整備が進み一般庶民の旅が可能になったとはいえ、
悪天候や危険な峠や川越えにも、
そこで働く人々があってこその安心、安全な道中だったのですね。

そして番外編は、大名行列のお侍さんたち

(歌川広重 東海道五十三次 関 本陣早立)
家族と離れ単身赴任、一年ごとに江戸と故郷の藩を行ったり来たり。
お殿様の衣装や、使うあてもない鎧兜や鉄砲を担いで何週間も歩き詰め、ご苦労様です。
いつの時代もサラリーマンは辛いのです。