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浮世絵から読み解く女心〜其の1

美人画の巨匠、
喜多川歌磨の「風流七小町 花のいろは」に
フューチャーしてみたいと思います。

ちょっと気怠そうな雰囲気を醸し出した美女がひとり。
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たばこをふかしながら、
なにやら書物を読んでいる作品ですが、
着物と長襦袢、それぞれの柄に
せつない女心が描写されていたのです。

着物の襟元や裾に描かれているのは
秋の紅葉と枯れ葉…。
ところが、その下に着ている長襦袢の柄は
燃えるような紅色に桜の花びら模様…。

心のなかは、春のような華やかさを抱きながらも
外見は少しずつ老いて秋色になってしまう、というせつない女心。

美女の髪のそばに小野小町の
あの有名な和歌が記されています。
小町晩年、人生を振り返って詠んだ歌といわれています。

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花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

桜の花が春の長雨に散ってゆくように、
私の美しさも儚く色褪せてしまったわ

という気持ちでしょうか。

しかし、この美女、読書家だと思いませんか?
歌磨はここにどんな意味を投影したのでしょう。
勝手な推測ですけれど、
外見だけではなく、
内側も磨こうと向上心の高い美女なのでは。

また逆説的にいえば、
外見は老いても、心や考え方は頑なにならず、
いつまでも若々しくある、と見ることができますよね。
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