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世界に評価される、北斎アート「富嶽」の解説は今回がラスト!

気温差の激しい毎日ですね、
みなさま、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
浮世絵金沢文庫は今日も元気です!

さて、アート大好きカエル女史がナビする
「青野カエル的・解釈の北斎、富嶽三十六景の旅」も
今回をもって最後になりました。

というのも、富嶽三十六景の全作品がこれでラストだから!
でも、みなさま、
カエル女史のナビする浮世絵アートの旅は
ジャンルを変え、また登場しますのでお楽しみにね!

さぁ、
富嶽三十六景、最後を締めくくるのは
コチラです!

******************

富嶽三十六景、実は四十六景のおそらく
最後の一枚だと思われるのが、この「諸人登山」です。

白装束に身を包んだ富士講の人々の登山や、
富士山頂の様子などを描いています。

富嶽三十六景シリーズの版元は、
永寿堂の西村与八という方です。

与八さんは富士講の講元をしていることもあって、
このシリーズを企画したのだとか。

江戸や他の地域から見える、様々な富士山の絵を
出版した北斎先生と与八さん。

最後はやはり、このシリーズを応援してくれた
富士講の講中の皆さんを主役に据えたのでしょう。

富士山頂といっても広いですから、
いつものようにロケ地を探ってみましょうね。

ヒントは岩肌に架かった梯子です。

江戸時代の後半には富士登山をする人が大勢いたので、
登山案内図や山頂のお鉢巡りマップなども沢山発行されていました。
それらを見ると、駒ケ岳に登るための梯子が描かれています。

江戸時代のお鉢巡りは、山頂に八つあるピークを
全部制覇するものだったそうで、何とも過酷ですね。

草鞋で登山後、さらに八つの小登山って・・・。
昔の人の脚力、恐るべしです。

この梯子の山が駒ケ岳だとすると、
奥の登山口は大宮村山口、今の富士宮口です。

で、人がぎっしりの岩室は山頂の休憩所、
今の「頂上富士館」といったところでしょうか。

そのさらに上には、「大日堂」がありました。
廃仏毀釈で今は「浅間大社奥宮」になっています。

特定可能な正確な位置関係といい、
赤茶けた岩の色といい、まるで実際にみて
描いたような仕上がりになっていますね。

もしや北斎さん、富士山に登ったことがあるのでしょうか。

ちょっと気になるのが、何故か山頂のはずなのに、
青々とした樹木が描かれていること。
まあ、一面茶色だとつまらないなぁ、
ということなのかもしれませんけど。

今回は富士山の懐中からのお届けなので、
いつもの三角形の相似形遊びができません。
その代わりに、北斎さん、別の面白い仕掛けを忍ばせましたよ。

手前の笠を被った5人、
笠が足元にある人、
背中に笠を背負った人、
7人の頭を線でつないでみましょう。

あらまぁ、びっくり!
北斗七星の形になりました。

左の人の足元の笠は、
よく目の検査に使われる、
第六星のミザールとアルコルの二連星を
表現しているのでしょう。

相変わらず芸が細かい。

北斗七星を神格化した妙見菩薩を、
深く信仰していた北斎さん。

「北斎漫画」の九編の表紙にも北斗七星を描き、
「諸国名橋奇覧」の「三河八つ橋の古図」という
絵の中にも北斗七星を隠しています。

江戸に富士講ブームをもたらした
食行身禄(じきぎょうみろく)が、
富士の烏帽子岩で断食して入定したのが、1733年の7月。

そのちょうど100年後の1833年の7月に合わせたのか、
「富嶽三十六景」のシリーズは
この「諸人登山」をもって、完結したのでした。

めでたしめでたし。

***********

みなさま、いかがでしたか?

カエル女史のナビする「富嶽三十六景」。
読むたび、
「おぉ〜!」という驚き、
「なるほど〜!」という喜びなどなど、
斬新かつ納得の解釈で、
浮世絵をより身近に感じていただけたのではないでしょうか。

これからも
驚き、発見、感動、ユーモアをもって
みなさまにお届けしていきたいと思っています!


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