年末も押し迫った師走のこの時期!
何もかもがあわただしくなってきた今日この頃!
私自身も何かとせわしなく動いています。
いやぁ、わたくし、師ではありませんが本当に走り回る感じです。
先週の土曜日もまさに走り回りました。
まだ夜も明けぬ5時台に家を出て、
朝6時半からの会合に出席し、
終了直後、京都へ移動。
その数時間後には名古屋で開催される会に出席と
本当にせわしなく動き回っておりました。
でも、そんな慌ただしい日が大好きなんですけれど(喜)
その移動の最中、心が洗われるような風景に出会いました。
それがこちらです!
新幹線の移動中、思わず席を立ってシャッターを切り続けてしまいました。
場所はおそらく富士川近辺だったと思います。
冬独特のきれいな空の中、凛として、かつ雄大なその姿を現した富士山。
車内でも私だけではなく、多くの方が写真を撮っていましたよ。
雪を頂いた富士、この時期のこの姿こそ、まさに「富士山」。
何回見ても飽きないものです。本当に日本人の心を鷲掴みにしますよね。
(もっともここ最近は外国の方の心も鷲掴みですが!)
昔から日本人は富士山に魅了され続け、
その信仰は江戸時代にもっとも盛んだった富士講がよく知られています。
富士講とは
(狭義)江戸時代に成立した民衆信仰のひとつで、
特に江戸を中心とした関東で流行した、角行の系譜を汲むものをいう。
講社に留まらず、その宗教体系・宗教運動全般を指すことも多い。
「富士講」と言うと通常はこちらを指している。
(広義)富士山とその神霊への信仰を行うための講社全般。
(wikipediaより引用)
というもので、富士山は昔からその雄大な姿から日本人の厚い信仰を受けていたのです。
全国各地にある浅間神社も富士山を神格化した浅間大神を祀ったもので、
その数の多さからもいかに日本人の心の支えとして富士山があったということが伺われます。
浮世絵で富士山といえば、葛飾北斎の「富嶽三十六景」がすぐに思いつくと思いますが、
最初に発売したときは36枚の作品シリーズだったのですが、
人気の高さから10枚の作品が追加され、現在の46枚の作品シリーズとなったのです。
最初の36枚は「表富士」。追加の10枚は「裏富士」と呼ばれ、表富士は東海道側から見た富士山、
裏富士は甲州側から見た富士山をモチーフに描かれています。
どの作品も非常に素晴らしいのですが、シリーズの中に唯一富士山が描かれていない作品があります。
それがこちら
この作品は作品名のとおり人々が登山している姿が描かれ、
富士山はどこにも見あたらないように思いますが、
この人々が登山している山こそが、まさに富士山。
この作品は富士講の様子を描いている作品なんですね。
今のように整備されていない富士山を、しかも今みたいに登山用の洋服があるわけでもなく
登っていたというのはどれほど大変なことだったでしょう。
それでも、この作品に描かれているように数多くの人が富士山を目指していったのです。
今も昔も日本人の心のオアシスである富士山。本当に大切にしたい景観だなと思いました。